2010.07.16
埋め込まれていく学び
モノが片づけられないといっていた小6のK君が、アウラで学習を初めて3ヶ月。今日は、初めてのお母さんとの面談でした。家では、どんな変化が見られているのでしょうか。私は、それを楽しみにしていました。
「彼は、アウラで学ぶことを家でどんな風に言ってますか? 結構楽しんで来てるでしょ?」
「楽しんでます」
「そうでしょ、楽しんできてますよね。そう思います。毎回、楽しそうにやってるしね」
「あの最初の時にお話した中で“モノが全く片づけられない」ということでしたよね。そしてそのことがあって…、ここではいろんなことを大変キチンとやってますよ」
「確かに、ここにお世話になってから、変わってきたなというのは見えてきてるんですよ」
「どういう風に?」
「むちゃくちゃきれいにするというんではないんですけど、学校のものと要らないものと今使うものに分けられるようになった」
「前はできてなかった?」
「もう、それはぐちゃぐちゃで…」
「ほー、あっそう。なるほどね。不思議ですね、国語だけを週に1回学習してるだけなんですけどね」
「もうほんまに、何でって思うんです…」
「K先生、お母さんの話では、ほんまにひどかったんですって、家の中もぐちゃぐちゃで、何から手をつけていいかわからん状態やったようです。私も最初聞いてびっくりするくらい…。そして本人は、“すぐに頭の中がごちゃごちゃになる”って表現していた…」
「言ってました」
「だから、本人も訳がわからんようになっていたんだと思うんです。そして、国語を履修することを通して彼のその部分がどんな風に変化していくのか、それを見たかった。だから私の焦点はそこにあったわけです。“ごちゃごちゃになってしまう”という状態がどう変わっていくかを、国語を通してやろうという指導目標を立てたわけです。でも、国語のプリントとかとても彼はきちんとするんですね。私は驚いたんです。一度、見てやってください。それは、本当に感心するくらい間違い直しもきちんとしてるしね」
「そうですか…」
「まあ、見てください。彼のやったプリントを、“見せて”って言って…」
「見ました」
「きれいでしょ?丁寧に直せてるし…。読書の発表も起承転結をちゃんといれて、丁寧に発表するんですよ。彼は、日本の歴史にこだわりがあるようで、そればっかり読んでますけど…」
「そう、歴史がおもしろいみたいです」
「それを、“こうなって、こうなって”って、実に丁寧に話してくれるんですよ。だからここでの彼の様子を誰に見せても、“きちんとした子だね”って思われるだろうし、まさか今までモノを全く片づけられなかった子どもだったとは想像もつかないと思いますよ。まあある意味、多動的な行動があるとか、誰にも見えないだろうなって思うんです。だから、あの…、不思議やなって思うんですよ。でも少なくても、週に1回は、そんな様子で学習に取り組むでしょ、それが彼の日常のごく一部ですけど、彼自身の中に埋め込まれていくんでしょうね。だから当然日常の生活の中にも変化が現れる…」
「あんまり言い過ぎた部分もあるのかなって、私が…。“片付けなさいって”とか“早くしなさい”とか、この人少し参ってたこともあったから…」
「それもあるやろね…」
「だから、言わないようにはしてますけど…」
「褒めてあげることが大事かもしれませんね。まああんまり何も言わなくて、逆にうまくやれている部分を褒めてあげるという…。やっぱりそれがすごくいいと思います。私は彼に対しては、よく褒めているわけですよ。“すごくきちんとやれてる”とか、“ていねいにやれてる”とかね、まあだから、あえてそういうポイントで褒めている。何点やったとか、そんなことあんまり関心を示さないんですよね。そんなことより、きちんと仕上げられることの方が大事、そこに私の意図があるんですよね。そこにね…。それは、先も言ったように、彼への指導目標をそこにおいてるのでね、ぶれないんですよ。教育って奥深いんですよ。それで、大変知的な作業なんですよ。これってね…、見えないところでいっぱい絵を描くんですよ。そしてそれを彼とのやり取りの中で表現するだけの話なんですよ。まあ、でも今のお母さんの話を聞いて、私はうれしいですよ。それだけ彼はどうしようもなかったわけでしょ?何をやってもなかなか改善されなかったわけでしょ?」
「何回も学校へ行って相談したんです」
「ねえ、もっと早くアウラに来られたらよかったのにね。手品のように動くわけですよね。教育のすごさですね。ということは、お母さんにとっては結構満足ですね」
「それはもう、大満足です」
「それはよかった」
「少しずつ変わってきたのが、目に見えるようになってきましたから…」
「まあ、それじゃそういうところを褒めてあげてくださいね」
「はい、あっそれから、あの子がこの前、担任のT先生に塾長の話をしたら、“よく知ってるで”って言われたって、嬉しそうに言っていました」
「T先生、よく知ってます。だから、今度学校の面談があった時には、この彼の話をT先生にも話してあげてください。指導の参考にあると思うので…。北村がそう言っていったとお伝えください」
「わかりました」
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